純銀杯 計300g 刻印(純銀✖️2、造幣局製S I L V E R)潰し 縦約116ミリ✕横約116ミリ。厚さ約12ミリ(中央円形部分)。重さ約327g。 鎌倉時代の密教法具の羯磨です。京都の老舗骨董店から購入したものです。羯磨は魔や災いを破る破邪の力があり、持ち主の精神を浄化するといわれています。片面には塗金が残っています。鎌倉時代の僧は後代の半俗僧と違って神仏の信仰心が厚く、その祈祷には底知れない純度とパワーがあったと思われます。祈祷の儀式で摩耗した羯磨には、彼らの精神力が宿っています。800年の時代を超えた力強さがその造形に伝わります。時代比定のご参考にラスト2カットに資料写真をアップしたのでご覧ください(『密教工芸』奈良国立博物館 1992 年刊)。